焼き肉店 無煙ロースタ火災事件

裁判概要

大阪地裁 平16(略) 判決平18.9棄却

事件概要

焼肉店の無煙ロースタを使用中火災発生。保険会社は焼肉店に保険金を払ったが、ロースタ設置と排気ダクトを施工した会社を相手取り求償し裁判になった。

原告

A(保険会社)

被告

B(ロースタメーカ)

経過

14.5.18 20時焼肉店2階で食事中床と天井から火災発生(下図参照)、店員が消し止めたのでボヤで済んだが損害が出たので保険金約7,000万円を支払った。

求償

AはBに対し、「排気ダクト内に堆積していた油脂によるダクト内火災が起こり、断熱していない排気ダクトに接触していた根太が燃えたために火災となった。このような施工はPL法に違反している」として、店に払った同額を求償し裁判となった。

判決

ダクト施工の時、根太や可燃物はなかった。当該市条例は可燃物と10cm離れておれば断熱不要であるので原告の訴えを退けた。
(私見):無煙ロースタは煙や臭いが室内に出ないので優れた方式だが、火災が非常に多い。その殆どは排気ダクトを清掃してないことが原因。
清掃しやすいダクト及び掃除口の設置が重要。

著者

田中正夫
技術士 衛生工学部門

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